防災コラム
梅雨時期の水害に備える!水が使えなくなった時のトイレ事情
- 公開日
- 2026.06.04
梅雨の時期に大雨が増えると、実は「トイレ」がピンチに?
毎年、日本各地に激しい雨を降らせる梅雨の季節。最近では、短い時間にバケツをひっくり返したような大雨が降る「ゲリラ豪雨」や、同じ場所に激しい雨が降り続く「線状降水帯」のニュースをよく耳にするようになりました。
こういった大雨による洪水や土砂崩れが起きたとき、意外と見落とされがちなのが「水道が止まってしまうこと(断水)」なんです。浄水場が水に浸かってしまったり、水道管が壊れてしまったりすると、蛇口から水が出なくなるだけでなく、私たちが毎日当たり前に使っている水洗トイレも一瞬にして使えなくなってしまいます。
水が出ないとき、いつものトイレを流してはダメな理由
「水が出ないなら、お風呂の残り湯で流せばいいのでは?」と思う方もいるかもしれません。でも、水害のときに無理やり水洗トイレを流そうとするのは、実はとても危険なんです。以下のような深刻なトラブルにつながる原因になります。
- 汚水が逆流してくる:下水道や浄化槽が雨水でいっぱいになっていると、流したものが逆流して便器から溢れ出てしまうことがあります。
- 見えないところで配管が壊れている:大雨による地盤沈下などで、壁の中や床下の配管が壊れている可能性があり、流した汚水が家の中に漏れ出してしまうリスクがあります。
つまり、水害による断水のときは、排水のインフラが安全だと確認できるまで、絶対に水洗トイレを流してはいけません。
「避難所に行けば大丈夫」と思っていませんか?
「もし家のトイレが使えなくなっても、近くの避難所に行けばなんとかなるよね」
そう考えてしまいがちですが、現実はなかなか厳しいものです。過去の災害では、避難所にたくさんの人が殺到して、あっという間にトイレが不衛生な状態になってしまった事例がいくつもあります。また、国や自治体が用意してくれる仮設トイレが届くまでには、数日から数週間かかることも珍しくありません。
感染症のリスクを減らし、自宅で安全に避難生活(在宅避難)を送るためには、自分たちの力でトイレ問題を解決する準備がどうしても必要になります。
今すぐできる!梅雨の「非常用トイレ」対策
大雨による断水で焦らないために、今のうちに家庭で用意しておきたい3つのポイントをまとめました。
1. 非常用トイレ(簡易トイレ)を多めに備蓄する
便器に袋をセットして、排泄したあとに凝固剤で固めてゴミとして捨てるタイプの「非常用トイレ」を必ず用意しておきましょう。必要な量の目安は、「1人あたり1日5回 × 最低3日分(できれば7日分)」です。もし4人家族であれば、3日分だとしても60回分が必要になります。思ったよりも多いな、と感じるのではないでしょうか?
2. トイレの「逆流対策」を覚えておく
大雨で下水が逆流し、便器から水がポコポコと噴き出してくるのを防ぐ方法があります。それは、大きめのビニール袋に水を入れて口をしっかり縛った「水嚢(すいのう)」を作り、あらかじめ便器の中に沈めて蓋をしておく方法です。大雨の予報が出たときの事前対策として、ぜひ覚えておいてくださいね。
まとめ:本格的な雨の季節が来る前に、安心の備えを
水や食料の備蓄はバッチリというご家庭でも、トイレの備えはついつい後回しにしてしまいがちです。でも、食事は少しの間なら我慢できても、トイレだけは絶対に我慢できませんよね。トイレを我慢することで水分を控えてしまい、エコノミークラス症候群などの健康被害につながることもあります。
本格的な梅雨や台風の季節を迎える今こそ、家族みんなの分の非常用トイレが足りているか、もう一度チェックしてみませんか?

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